今日も真夏日の日曜日でした。
エアコンのない教会の会堂で
講壇から30分もメッセージを取り次ぐと
スーツまで汗でグッショリです。
教会から家に戻ると、留守番をしていた愛犬のハンナも
暑さでのびていて、眼で何かをうったえていました。
そこで、思いだしたのが昨年はハンナを
プールに連れていってあげたこと
我が家から車で十分、イドロ・スカーロと呼ばれる池は
戦時中、水上飛行艇の滑走路だったのですが、今では
水場のある公園として開放されているのです。
この公園には、犬と人間が一緒に遊べるゾーンがあり
人間も犬と一緒に泳ぐことができます。
黙々と沖合まで泳いでいく、我が犬ハンナ
そんなに好きか、泳ぐのが・・・・
夏の水辺は出会いのスポットらしく、色んな犬から
「ねぇ、どこから来たのー?ひとりー」みたいな声かけを
他の犬からされていました。(暑さによる飼い主の妄想)
ハンナ、C調言葉にご用心!←(死語)
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日韓対談
韓国人のMoonさんと、現在ミラノ滞在中の伊藤さんからお招きを受け
ミラノ郊外、サン・ドナート市のレストランで夕食
国際的なビジネスマンの彼らとの会話は英語
それにしても、僕はすっかり英語が話せなくなった。
「なった」というと、さも以前は話せたような口ぶりだが
そもそもいい加減だった、脳内の「外国語」というフォルダが
つたないイタリア語の日常語で上書きされたので
もはや、なんの外国語もろくに話せないと言うのが正直な現状
一方、彼らはとても流ちょう、深い話題を次々に繰り出す。
単に語学力という面だけでなく、異文化にある他者との
コミュニケーションに両者とも長けている。
たとえば、伊藤さんはMoonさんに対して
「ところで、日本で言うところの竹島、あながたの言うところの独島(ドクト)
について、どういう歴史認識から領有権を主張しているの?」
とか切り出すのだ。
僕の方は、内心「うげっ、韓国人にその話題ふるか?」
と、一瞬にして美味しい海鮮パスタの味がなくなったりするのだが
Moon氏は微笑みを絶やさず、しかし眼は真剣に、自分が知っている
歴史観を話してくれる。(決して感情的にはならない。)
「60年前になにが起きていたのかは、議論することではないと思う。
でも、私の両親たちも年老いて、歴史の証人は少なくなっている。
そう言うタイミングで、教科書を書き換える国は、私は心配です。」
話題をふった伊藤さんも、彼の言葉を真摯にひとつ、ひとつ受け止めていた。
つくづく、コミュニケーション能力とは「聴く」能力のことだと思う。
話しは戻るけれど、英語力ってやはり、地球人として生きるならば
最低限必要な能力だよな、と痛感した次第。
まぁ、まずはイタリア語ですが・・・
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犬すら夏バテ
ミラノ、寝苦しい熱帯夜が続いています。
朝目覚めると、イタリアの夏特有な、刺すような強い陽射し
窓際が好きなハンナですら「うっ」と目を閉じています。
で、一日中大理石の床に大の字になって
体を冷やしています。気持ちはわかる。
ワタシもエアコン欲しいわ。
あちー
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ぼくが、欲しかったもの
以前、ミラノに留学に来ていたIさんファミリーが
4年ぶりにミラノにやってきました。
我が家で海鮮スパゲティーなどをつくり
一緒にお昼の時間をすごしました。
Iさんが、日本を発つ前に「日本から買ってきて欲しいもの何ですか?」
と訊ねてくれていたので、いったい僕は日本の何が欲しいのだろうと考えていました。
そしてリクエストの結果買ってきた頂いたのがこの二つ
ピンク色の目薬!
こういうビタミンが入って「スカッ」とする目薬って
イタリアでは売っていないのです。
こちらの薬局で「目薬下さい」というと
「どんな眼の病気?処方箋は?」と聞かれると思います。
パソコンに向かう時間が多い僕には、じつは
手放せない常備薬でありました。ロート リセ
そして二つ目はS&Bのディナーカレー
数ある日本のカレールウの中でも、
このルウでキーマカレーを作るのが好きです。
「磨き抜かれた欧風カレー」と書かれていますが
欧州にこんなカレーはありません
日本人が理解した「洋食」といわれる「和食」の
代表選手がS&Bのディナーカレーなのです。
以上が、僕が日本から持ってきて欲しいもの2点でした。
Iさんどうもありがとう。
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Kashiwazaki
中越沖地震のニュースは驚きました。
海外に住んでいて、母国の天災に関するニュースを聴くというのは
いつも独特な感情が引き起こされるのです。
柏崎には、お世話になった牧師夫妻の教会もあります。
被災地の復興がなされ、被害を受けた人々の心に慰めがありますよう祈ります。
イタリアでも、このニュースは新聞の一面を飾るトップニュースで
テレビからもKashiwazakiという言葉が繰り返されるのが聞こえてきます。
日本の被害状況を伝え、安否を気遣うと同時に、原発で火災が起きたこと、
放射能を含んだ水が海水に流れ出した可能性(放射能漏れの可能性)が
あることにイタリアのジャーナリズムはショックを隠しきれないようです。
そもそも、地震が起こりうる(想定される)場所に何故原発が設置されて
いるのかという、エネルギー行政に対しての驚きと疑問があるのです。
日本ではこれらのことは問題提起されたり、
報道されたりしているのでしょうか?
どんなことが起きても、余り本質的な議論が喚起されることなく、
被災地の瓦礫や、避難所の人々と言った映像が流されるだけの
表層的な報道が多いように感じています。
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パリから銀ちゃん
パリ日本語キリスト教会のS田G也さん(伏せ字の意味無し)が
遙々パリから自動車を運転してミラノまで来て下さった。
大量の日本食材を届けるために
これはロンドン在住のjunikaさんが、とあるルートで手に入れて下さったもの
それを、お兄さんのkohbearくんがパリから車でドーバー海峡を越えて引き取りに行き
それをお父さんがピレネー山脈を越えてミラノまで、というS田家の愛に溢れた共同作業
とにかく感激です。
日本米、40キログラム、これで次回の礼拝は「おむすび」をにぎって
礼拝の後、教会に来た人々と分かち合うこと決定!
きゃー、キャラメルコーン。一気に一袋食べてしまいそうで怖い。
我が家にカフェを飲みに来る皆様、珈琲のお供はコレに決まりです。
その他、インスタントラーメン(明星チャルメラ)、冷やし中華、うどんなど
嬉しい食材ずくし、だれでも日本食に飢え乾いた人は我が家にいらっしゃいませ。
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白昼夢
昼食を済ませて、パソコンに向かうものの
頭が働かず、少しだけのつもりでベッドに
横たわると、失神するように眠ってしまった。
目覚めると、時計は夕方の四時、そして両耳に異物感、
触れてみると、まるで筆先のような耳毛が生えている。
フサフサ・・・
「マジかよー」と思いながら、このまま引っこ抜いちゃおうかなと
指で強く抓んで引っ張ってみたところで目が覚めました。
時計は午後二時で、一時間ほどのうたた寝
耳穴に触れてみるが、耳毛は無くて「ほっ」
さ、顔洗って、仕事しよ。
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神様へのインタビュー
Interview with God
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赤い車
いつも散歩に行く公園の駐車場で見かけた、旧いスポーツカー
誰の車だろう、まるで彫刻作品のように美しいイタリア車
LANCIA FULVIA(ランチャ・フルビア)という40年前の車ですが
一台の車を40年も、大切に乗れたら素敵だなと思います。
そして、昨日届いたばかりの新車で乗り付けて
ご満悦なベニート、僕と同じ真っ赤なシトロエンC1です。
以前僕がこの車を買ったときに、奥さんのアンナが
「あら、素敵じゃない、私も同じのを買うわ!」と言っていたのだけれど
ほんとうに、同じのを買ってくるとは・・・
助手席を特等席にしている犬のザンナも、
なんだか得意気に見えました。
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アンナの孤独
夕食を終えて、21:00だというのにまだ明るい
外の景色を眺めていたら電話が鳴った。
いつも午前中、犬の散歩で出会うアンナからだった。
「これから、そちらに行ってもいいかしら。」
「もちろんいいよ、ザンナ(犬)とベニート(旦那さん)は?」
と訊ねると「わたし一人で行くわ」とアンナは言った。
そしてアンナは、我が家で30分ほど珈琲を飲みながら
昼間の公園では語らないような、自分の「こころ」ついて話してくれた。
「わたしは、人知を越えた大きな力は信じるけれど
神様ってよく解らない。でもこども達には信じるものを持って欲しい。」
「でも、人って死んだらどうなるのかしらね。
わたしは土葬はいやだわ。火葬にして欲しい。」
(僕は火葬と土葬と言う言葉を、この時辞書でひいて初めて知った)
「ザンナを飼う前に飼っていた犬がいてね、14年生きたのよ。
でも最後は老衰で歩けなくなって、注射を打ってね、安楽死をさせたのよ。」
時々涙ぐみながら、彼女は話しを続けた。
「だから、犬はもう飼いたくなくてね。娘が小犬だったザンナを
友達から貰ってきたときは怒ったわよ。でも、こうして世話をすると
愛してしまうわよね。ザンナより先に、私は死にたいの。
犬の死に立ち会ったりするのは、もういやなのよ。」
「家族は家事を全て主婦に押しつける。イタリアはそうなのよ。」
「家族とも離れて、一週間くらい静かなところへ旅をしたい。
携帯電話はもちろん、家においてね。」
「夫のベニートとは、愛し合ってなんかいないわよ。もう」
「あなた知っている?愛って、終わるものなのよ。」
一通り話しを終えると、「あなたの炒れる珈琲美味しいわよ!」
と言って、アンナは帰っていった。「また、明日の朝公園で」と挨拶して
ところで、アンナはどうしてそんな話しを
イタリア語の乏しい外国人にしたのだろうか。
むしろ、外国人の宣教師には気軽に話せるのか
それとも、誰にでも話すのか、それは解らないけれど
でも、誰もが生きているなかで持っている孤独について
言葉を選んで、共有しようとしていることがちょっと嬉しかった。
犬の散歩で出会う67歳の女性が、今までより
ちょっと近い存在になったように思えた。
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