昨年の秋、10年ぶりに引っ越しをした。
ミラノ市内から、ミラノ郊外の小さな町へ
当然、転居届をして住民票を移すのだけれど、その後イタリアらしいトラブルがチョクチョク起こる。
これはイタリアで暮らす中で定番の出来事
日々これらのことと戦うのが日常ともいえる。
ミラノで正規の賃貸契約をすると、居住者には年に一度、ゴミ税(ゴミを出すことにかかる税金)が科せられる。
納税額は、住んでいる家の広さや居住者の数などから算出され、僕の場合はだいたい年200€くらい。
日本円にすると年2万6千円くらいでしょうか。安くはないですよね。
で、今年の6月くらいでしょうか。
ミラノの市役所(コムーネ)からお手紙が来ました。
「あなた2018年分のゴミ税が未納よ。」という督促状です。
昨年、確かに転出届を出したのに。
そして、ゴミ税はいつも滞納しない様にきをつけて、全て収めてきているのに。
そして、新しく暮らし始めた町に、すでにゴミ税を納付したのに。
こういう場合、ミラノでは市役所に直接出向いて即日解決とはならない。
なにか市からの請求に不服がある場合は、不服申請の予約を取りなさいと言われる。
その日付はだいたい3か月後くらい後の日にちを指定されるのです。
で、その日が今日だったのです。
市役所に出向くと、窓口の女性は幸いとても感じの良い方でした。
そしてコンピューターを操作しながら、色んな画面を検索しつつ
「どうして、こんな請求になってしまったのかしらねー。」と言いながら上司に相談したりしています。
その方も画面を覗き込みながら、あーでもない、こーでもないと言っている。
だれもが、こんがらがってしまったシステムに巻き込まれてしまっている。
これが、イタリアを象徴する光景なのかなと、僕はぼんやりと、事の成り行きを見守っておりました。
結局窓口で一時間以上、彼らが絡まった糸をほぐしていくのを見届け、無事に請求書の無効を宣言してもらったのでした。
こうして一日が終わっていく。
ミラノのよくある風景です。