瞳を閉じて

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夕刻に物凄い轟きと雷雨、犬のハンナは、僕が仕事している机の下に逃げ込んで、
ガクガクブルブル震えていた。
雷の音だけで犬は、こんなに臆病になるんだから、
津波は動物たちにとっても、さぞ恐怖だったろうなと考えた。
この一週間、モニター越しにどれほどの情報の洪水が自分の脳を直撃し通過して行っただろう。
文字数にしたら何文字だろう?網膜に焼きついた動画は何ギガだろう?
しばし目を閉じ、自分がなすべき仕事に戻っていこう。
パン屋さんが毎日パンを焼くように、牧師は聖書のことばを語ることに専念します。
「あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。
労苦はその日その日に、十分あります。」(マタイによる福音書6章34節)
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揺るがない岩

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東日本大震災から一週間が経った。
金曜の夜、教会の地下に多くの若者たちが祈るために集まった。
マタイの福音書7:24と25節を開き「揺るがない岩」と題してメッセージを取り次ぎました。
だから、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者はみな、
岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。
雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけたが、
それでも倒れませんでした。岩の上に建てられていたからです。

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皆が心を一つにして、日本のために涙して祈り
賛美を捧げ、そして聖書のことばを真剣に受け止めていました。
このような人々が与えらていることに感謝し
僕は希望を見出します。
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雨の統一記念日

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イタリアは統一150周年を記念する祭日でした。
この日を祝うべきかどうかというのは、歴史解釈上賛否両論あったようで
カレンダー上は平日、次に祭日として祝うのは50年後だとか。
それでもお祭り好きで、愛国心の強いイタリア人のために様々なイベントが用意され
祝賀ムードに包まれていたけれど、少しだけ水をさすように雨が降り注いでいました。
日本のニュースに胸が締め付けられている外国人の僕にとっては、その雨に
慰めをうけるような気持ちになりました。
被災地の緊急の課題について考えるとともに、日本は今後、長期的な戦いに入ることを悟った。
「自分の必要ばかりにとらわれず、隣人の必要をどれほど顧みれるか。」という事が戦いの
テーマになるのだろう。
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夜はYURI PARK宅に夕食の招いて頂いた。
猫のゾロに久しぶりの再会、相変わらずイケメン猫だね。
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春の光

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ねぇ、ハンナさんよ。犬のムスメよ。春の光だね。
大げさな表現だろうが、天国のように感じるよ。
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どんな時でも美しいものは世界から消えたりはしないことを信じよう。
僕はたとえ、世界大戦がはじまっても、食卓には花を飾りたいと思う。
私たちが滅びうせなかったのは、主の恵みによる。主のあわれみは尽きないからだ。
それは朝ごとに新しい。「あなたの真実は力強い。主こそ、私の受ける分です。」と
私のたましいは言う。それゆえ、私は主を待ち望む。
主はいつくしみ深い。主を待ち望む者、主を求めるたましいに。(哀歌3章)

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泣く者といっしょに泣きなさい。

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曇り空の月曜日、ハンナの散歩に出かけた公園で
犬のザンナを連れたベニートとアンナに会った。
彼らはそっと寄り添うようにして「日本の様子を見守っている。」と話してくれた。
今は、人々は、いや僕は、共感を求めている。
「喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。」(ローマ人への手紙12:15)
仙台も電気が復旧したらしく、心配していた人たちがネットでも近況を聞かせてくれて安心した。
今は震災時の特別措置として、NHKも民放も、ネットで番組が配信されている。
おかげでミラノでも、日本にいる人と同じように被災地の様子が解るが、テレビに釘付けに
なってしまう事もコントロールが必要だ。
民放の報道は、津波で全てを失った人からコメントをとろうとマイクを向ける。ありえん。
今大切な事は「わからないこと」にフォーカスするのではなく「わかっていること」に
焦点をあてること。
「何故こんなことが」といっても、わからない。
「わかっていること」は被災地に情報と食料と毛布が無いこと。
長い戦いになるだろうから、今ここで自分が燃え尽きてはいけない。
いったんバーンナウトしてしまうと、回復に長い時間を要することになる。
いざ私たちの力が必要とされるときに起き上がれない。
そんなことにならないよう、今はいつもより意識的に自分を休ませることも必要。
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祈り

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ミラノ賛美教会では、礼拝の前に特別なプログラムをもち
皆で祈った。
そして、礼拝の中でも
皆で祈った。
そして、礼拝の後も
皆で祈った。
「神よ今どうしてこのような事が」と、いくら問うても解らないことに目を留めるのではなく
「今、助けを必要としている人がいる。神は私たちを愛しておられ、憐れまれる。」と
私たちがわかっていること、確信していることに目を留めて、皆で祈った。
祈ることしかできないのではなく、祈ることが最善だと信じる。
そして私たちは、祈りの答えを受けて、具体的なことをはじめていく。
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Milan ←→Barcerona 20110311-12

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2011年3月11日の事を、僕はいつまでも覚えているだろう。
バルセロナ礼拝を捧げるために僕は早朝、ミラノベルガモ空港へ向かっていた。
ところが空港までの道が予想外の事故でブロックされ、絶望的な渋滞にはまった。
ピクリとも進めなくなった車内で僕は何気なくiPhoneでtwitterのTLを観た。
その時に、震災を知った。日本でも震災から一時間も経過しておらず、
誰もが正確な情報を求めていた。
飛行機のフライトの時間は過ぎていて、僕は渋滞の道を抜け出して
千キロ先のバルセロナに車で向かう事を決めた。12時間の旅だ。
イタリア、南仏のコートダジュールと呼ばれる地中海沿岸をひた走りながら
iPhone経由で、広島の中学生がUstで発信するNHKニュースを聴いた。
阪神大震災の時を想い出した。
あの頃、僕は小笠原諸島の父島に暮らしていて、震災のニュースを
唯一のテレビチャンネルである衛星経由のNHKで受け取っていた。
今は海外で暮らしていても、車を運転していも、iPhoneで全ての情報に
アクセスすることが出来る。
無事にバルセロナに到着し、ホテルではパソコン経由で様々な現地の映像をみた。
疲れた体を休ませるために、夜中の三時にはベッドに入った。
翌日、バルセロナで聖書を開き、ともに礼拝を捧げる人がいることに
深い神の憐れみと恵みを味わった。
その日の午後に、再びミラノに向けて千キロ走った。
スペインでもフランスでも、食堂のテレビは日本の震災を伝えていた。
祈る人々の姿もあった。
僕はきっと、何年後もこの光景を覚えているだろう。
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おとこのこすき

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音楽留学生のU君が牧師館に遊びに来てくれた。
ハンナは優しそうな若い男子が大好きなので、膝の上にのったりしていました。
調子乗りすぎ
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アンドレアの家

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ヴァレーゼ近郊に暮らすアンドレアが、彼の自宅に招いてくれました。
今夜は冷えるねと言って、広くてアンティークなリビングの暖炉に薪をくべています。
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振り向けば、彼の珠玉のコレクションがガラス棚に陳列されています。
歴代仮面ライダー、マジンガーZ、ヤッターマンシリーズなど、どれも懐かしや。
イタリア人らしく、家じゅうの部屋を案内して見せてくれました。
家族の思い出が詰まっている家で、ひとりになるというのはどういう事なのだろうかと
想像しつつ、繊細な彼の優しさに触れたような夜でした。
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続・水辺にて

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ハンナは今日、水辺で冬眠あけ第一号(?)のカメさんを見つけて駆け寄り
キスをしていた。すぐにカメはポチャンと池の中に隠れてしまったので、カメとしては
迷惑な行為だっただろう。
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一昨日よりも、昨日よりも、確実に春になっているなぁ。
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