岡本太郎美術館 「日比野克彦」展

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生まれてはじめて、川崎市にある岡本太郎美術館へ足を運んだ。
美術を学び志しつつも、あえて、そんなに心惹かれなかった岡本太郎
だから、これまではスルーしていたのだ。
でも、こうして作品群を前にすると、その生涯貫かれていた制作への情熱が伝わってきた。
残した言葉も興味深くて、表現者はどんなジャンルであれ、言葉を大切にするべきだと思った。
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美術館で企画されていた「Hibino on side off side 日比野克彦」展も、とても良かった。
日比野克彦さんといえば、十代の頃から、美術少年の僕にとってはスターとも言える
大先輩なのだが、バブル期からは広告的な仕事が多く、ポピュラリティーに埋没している
ように思えてしまって、次第に関心が薄らいでしまったように思う。
でも、僕のそんな狭い解釈とはよそに、日比野氏が制作の現場で、変わらず
表現の現場で戦っていたのだなーと感じさせてくれる展示でした。
絵かきが絵筆と支持体を前にワクワクするときの感覚が蘇ってくるようで
良い刺激を与えてもらうことができました。
ところで、この日は猛暑
駐車場と川崎市岡本太郎美術館は結構離れていて
生田緑地の山道を上り下りすることで、ちょっと熱中症になりかけました。
うらら。
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旧友との邂逅

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千葉県・四街道市の滞在先に、旧友のMが訪ねてきてくれた。
思いがけず、彼もほど近い酒々井に暮らしているのだ。
僕らはかつて東京西部の米軍基地のある街で生まれ、学生時代は
互いの家を訪問しあい、夜が明けるまで音楽の話や、様々なことを分かち合い過ごした。
(お金はなかったが時間だけがただただあった頃のことだ。)
島で教員をしていたころは、島まで訪ねてきてくれて、二人で磯で取って食べた貝に
あたって、夜中に七転八倒したこともあった。
彼が結婚した時に、新婚旅行でミラノまで来てくれたりした。
それからは、仕事のフィールドで顔を合わすことがあっても、お互い忙しかった。
こんなに、ゆっくりと夜中まで話したのは何年ぶりだろう。
単に懐かしさを分かち合うだけでなく、未来のことも話せて嬉しかったな。
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風立ちぬ

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映画館で、宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観た。
巷では賛否が分かれているそうですが、僕は良かったな。とても。
純粋な技術者の夢が結実して、時代に何を与えたのか。
その問いには、確かに複雑なメッセージを含んでいる。
物語は関東大震災以後の日本をスケッチしているけれど
311以降の日本の姿とも重なる。
トーマスマンを引用し、避暑地で出会ったドイツ人に
「日本はチャイナと戦争したり、満州国を作ったり、国際連盟を脱退したり、すべて忘れる。」
と言わせたのは、おそらく、作者のメッセージだ。
なにはともあれ、映像が美しくて、許されるのならもう一度
映画館であの絵をみて、風のにおいを感じたい。
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ムスメのボーイフレンド

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ミラノのT君が、犬ムスメ、ハンナの写真を送ってくれた。
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相変わらず美人だなー(親バカ)と、一枚一枚、写真を食い入るように観るワタシ
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最近はなんと、ボーイフレンドが出来たそうです。
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牧羊犬の血を引いていて、狼の血も受け継いでいるというLeonida君
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完全にタイプなようで「ムフフ」という感じで公園に出かけているようです。
人間のお父さんは、犬のムスメに会えないさみしさからちょっとジェラシー
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父の墓

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埼玉県の東松山市の外れ、田園と森に囲まれた父の墓を訪れ、小さな礼拝を捧げた。
母がよく墓前に行きたがっていたが、これまで日本に来ていても忙しくて、なかなか
そんな時間をもつことができなかった。
父が逝って、もう四年以上の月日が経ってしまった。
病院で最後に言葉を交わしたとき父はこう言っていた。
「俺は宗教は信じない。カトリックもプロテスタントも。
でも、お前が人前でよく話している愛のことは信じる。
神は愛なんだろう。葬儀はキリスト教式でしてほしい。
そして、お前に葬儀の司式をして欲しい。」
頑固で、我が儘で、自由を愛した、心の優しい男だった。
今は、小さな壺の中に入れられた彼の骨が、この墓石の下で眠っている。
賛美歌の「いつくしみ深き」を歌い
新約聖書のヨハネの福音書5章25~29節を開き、朗読した。
まことに、まことに、あなたがたに告げます。死人が神の子の声を聞く時が来ます。
今がその時です。そして、聞く者は生きるのです。
それは、父がご自分のうちにいのちを持っておられるように、
子にも、自分のうちにいのちを持つようにしてくださったからです。
また、父はさばきを行なう権を子に与えられました。子は人の子だからです。
このことに驚いてはなりません。墓の中にいる者がみな、子の声を聞いて出て来る時が来ます。
善を行なった者は、よみがえっていのちを受け、
悪を行なった者は、よみがえってさばきを受けるのです。

そして、短く祈りを捧げた。
墓標にはこう刻まれている。「我らの国籍は天にあり。」
旅行が好きだった父よ、天国民になった気持ちはどう?
僕もいつかそこで再会する日が、僕の希望だ。
それまでは、天に籍を与えられたものとして、そしてこの国に生を受けたものとして
この国と、この国の人を愛し、この国の言葉で、世界中に「愛」のことを伝えていくよ。
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睡眠ポリグラフ検査

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一泊二日で入院し、夜間の睡眠を測定するための終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査を
受けました。人口呼吸器とともに、体の至ることろにセンサーを取り付けます。
これによって、睡眠時における脳波、呼吸、脚の運動、あごの運動、眼球運動
(レム睡眠とノンレム睡眠)、心電図、酸素飽和度、胸壁の運動、腹壁の運動などを記録します。
ここ数年間、慢性定期な疲労感や、仕事における集中力の減退を感じていました。
はじめは「単にもう若くないせいだ。」「仕事の量が多すぎるのではないか。」と思っていました。
睡眠をとったつもりでいても、夜中に喉の渇きや尿意などで起きることが増えてきたこと、
昼食後や、時に運転中に耐えがたい眠気に襲われることなども自覚していましたので、
私のメンタルコーチに相談したところ、おそらく睡眠時無呼吸症候群ではないかということで、
前回の帰国時の2013年の4月25日に、睡眠時無呼吸症候群診断の専門医から受診しました。
問診の結果、専用の医療器具を装着して、二晩にわたる精密検査を受けた結果
「重症の睡眠時無呼吸症候群」という診断結果でした。
「無呼吸(10秒以上持続する無呼吸状態を1回とカウント)が1時間あたり45.3回あるという
ことで、睡眠時に酸素マスクを装着することが必要な状態とのことで今回の帰国した日の夜
(7月2日)からCPAPと呼ばれる人工呼吸器をつけて眠るようになりました。
その結果、睡眠が改善され、朝の目覚めも爽やかになりました。
自分でも知らなかった病を気づかされ、そのことが休息を取る必要のサインとなりました。
今回、このように精密な検査が受けられ、徹底的に治療に専念できること
そして眠りが回復していることで、眠りもまた神様からのプレゼントだと感じています。
10年前、宣教師として日本からイタリアへ向かった私にはひとつの聖書の言葉が
与えられていました。旧約聖書の詩篇127篇にある、次のソロモンの言葉です。
都上りの歌。ソロモンによる
主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。
あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。主はその愛する者には、眠っている間に、このように備えてくださる。

そう、僕が眠っているあいだに神様は僕に必要なものをいつも備えてくださっていた。
そして、僕の弱さのうちに働いてくださっていた。
まずは眠りから、ゆっくりと自分を回復させていこう。
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留守番犬ハンナのこと

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日本に滞在して、はや二十日を迎えようとしている。
ミラノに残してきた犬の娘、ハンナのことをよく考える。(というか、いつも感じている。)
信頼できるY&T夫妻に預けてきたので何も心配することはない。
たくさんの愛情を受けて、楽しく暮らしていることだろう。
でも、預けられに行った時のハンナのこの表情、少しだけ寂しそうに見える。
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最近T君がハンナの写真を送ってきてくれた。
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緑が大好きなハンナ、毎朝お散歩に連れて行ってもらっているんだね。
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吹き抜ける風の匂いを楽しんでいる様子がよくわかります。
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でも時々は「いつ飼い主は帰ってくるのだろう。」って考えたりするのかな。
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お昼寝しているハンナ、その寝息や、撫でた感触が蘇ってきます。
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毎日ごはんもたくさん食べて、良い夢を見てね。はんちゃん。
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ソウル・サーファー


四街道市の、森のそばにある一軒家で静かに過ごした一日でした。
TSUTAYAでレンタルしたDVDで映画「ソウル・サーファー」を観ました。
13歳のときに鮫に襲われて片腕を失いながらもサーファーを目指した
ベサニー・ハミルトンの実話を描いていて、公開当時から見たいと思っていました。
感想はひとこと、本当に素晴らしい映画
彼女と彼女をさせえた家族と共同体の「信仰」が大切なファクターになっていて
そこを抑えていないとこの映画のメッセージの理解は浅いものになってしまうでしょう。
片腕を失いながらもサーファーとして復帰できたとか、「あきらめない心」というところに
メッセージの焦点があるのではないのです。
自分にとって第一であったサーフィンを一度手放した時に、本当に大切なものを再発見し
その結果サーファーとしても回復していくという心の旅の過程に静かな感動を覚えました。
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DIC川村記念美術館

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何年ぶりだろうか、千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館へ足を運んだ。
大学生の頃は、片道二~三時間かけて何度も足繁く訪れた現代美術館だ。
マーク・ロスコやフランク・ステラ、モーリス・ルイスなどのモダンマスターズの傑作群に
直に触れられる日本唯一の美術館といっていいのではないか。
今、滞在先とさせていただいてる四街道市から思いのほか近く
車で20分のところにあることを知り、ふらりと行ってみることにしたのだ。
展示は昔よりもすばらしく、作品に合わせて部屋が増築や改築されていて
今も美術館が生きていることが嬉しかった。
現在開催されている「5 Rooms」と題された企画展は2008年に増築された正方形の展示室に
5つの部屋を設けてロダンから現代までの彫刻を、オブジェ、立体作品約40点を空間美を意識
した展示となっていて、素晴らしいキュレーションでした。
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広大な庭園のなかに建つ美術館なので、美術作品だけでなく、そのロケーションも素晴らしい。
熱中症がこわくて、散策はしなかったけれど、涼しい季節にゆっくりと再訪したくなりました。
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涼しくなった話

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近所のホームセンターに買い物に立ち寄った際、店内で探し物をしていたら
ドンガラガッシャーンという音とともに突然車が突っ込んできて、たいそう驚きました。
運転されていた方は高齢の男性で、ATのブレーキとアクセルを踏み間違えたのでしょうか。
怪我はないものの、車外でしゃがみこんで放心しておられました。
僕は車が突っ込んだ場所で、数分前に棚を覗き込んでいたので、もしタイミングが
ずれていたら自分が、あの車の下にいたのかなと思うと背筋が凍りました。
療養のために日本に来て、その一週間後に不慮の事故に巻き込まれることも
ありうるのだなーと考えてしまいました。
幸い怪我人はなく、パートらしき店員さんに「本日レジは締めさせていだきます。」
と言われ、買い物する用事もなくなりました。
警察の車や救急車が駆けつける前に、民間の警備会社の車が駆けつけてきたので
あとの現場はお任せして、その場を立ち去りました。少し涼しくなった夕方でした。
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