ベルリンの6月17日通りにある戦勝記念塔 (Siegessaule) を観に行きました。
何故ならば、1988年に公開されたヴィム・ヴェンダース の映画「ベルリン・天使の詩」
で重要なモニュメントとして、僕の脳裏に二十年近く焼き付いていたからです。
僕はこの映画、高校3年生の時に有楽町の映画館で観た。
「大学入試の合格発表の前に映画を観ると、受かっていることが多い。」
という当時あったジンクスに従い、第一志望であったT芸大油絵科の
合格発表に向かう前にこの映画を観たのだ。
そして映画の素晴らしさの余韻に浸りつつ、上野公園を抜けて
T芸大に合格発表を見に行っら僕の受験番号は無かったよー。
夕暮れの上野の森からカラス鳴く声が・・・・
そんなティーンのほろ苦い思い出を、ベルリンで蘇らせてしまいました。
ベルリン・天使の詩はあまりにもロマンチックな映画で、天使の視点からであれば
都市に暮らす人々のあまねく事象を見つめ得るという着想から作られた映像詩
ブルーノ・ガンツ演じる天使がこの戦勝記念塔で休憩しながら
ベルリンの街をやさしく見下ろすのです。
撮影監督のアンリ・アルカンの空撮がすごいのよ。
十数年ぶりに、DVDで、観なおしてみたくなりました。
今となっては80年代後半のベルリンを記録した
貴重な映像となっているのではないでしょうか。
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「ベルリン・天使の詩」 私も当時、有楽町で観ました。「シャンテ」でしたっけ。
モノクロ と カラーと、使い分けてありましたね。
冒頭30分間は秀逸で、そこから先をどうもあんまし覚えてません。とほほ。
>遊気飛行
そう、確か「シャンテ」でした。
ずっと白黒映画なのかと思いきや
天使が人間になるときからカラーなのですよね。
>bang-chang
確かに!冒頭5分だったかも(笑)
ブルーノガンツ演じる天使が
空中ブランコ乗りに恋するところに
あまり感情移入出来なかったのだ。
でも、壁のあるあの風景は、今や
あの映画の中なのだと思うと、もう一度観たくなります。
こんにちは、はじめまして。
久しぶりに「ベルリン?」の話題を目にしました。
天使は永遠の命があるのに、色も見えず,暖かさを感じることもなく,感覚がない。ただ,観察するだけ。それをヴェンダースは白黒で表現したのではないでしょうか。そして,ガンツ扮する天使がケイヴ楽団の演奏する「フロム・ハー・トゥ・エターニティ(彼女より永久に)」のように、感覚のない永遠のいのちより,瞬時の命でも,感じられる生き方を選んだとき,色が見え始める。白黒とカラーの使い分けはそんな理由ではないかと思います。
ベルリンには壁が崩れる頃,よく出かけましたが、その名残は小さな壁の破片だけです。すっかりと変わってしまったでしょうね。当時一緒に仕事をしていた連中と一緒にキーファーの巨大な鉛作りの作品を見に行って,圧倒されたことを覚えています。
アーヴォ・ペルトの71歳の誕生日に「ラメンタテ」を聞きながら。
>rita
はじめまして!
コメント有り難うございます。
アーヴォ・ペルトは90年代初頭
彼が来日したさい、はじめてその演奏を聴きました。
そして昨年、トリノで彼の作品を聴き
彼とも挨拶することが出来ました。
このあいだ、フリドリクソン監督の「春にして君を想う」を観たら、「ベルリン・天使の詩」の天使が出てきて驚きました。どちらも、いい映画です。
>intherain
フリドリクソン監督はアイスランドを舞台に撮るよね。永瀬正敏 主演のコールド・フィーバーも
良い映画ですよ。「春にして君を想う」観てみたいですね。
わ。三部作だったんですね。知らなかった。へー。コールド・フィーバー、そのうち観てみたいと思います。