ベルリン 悪魔の王座

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ペルガモン博物館 (Pergamonmuseum)へ行きました。
ベルリンの旧東側、世界遺産に登録されている
「博物館島」(Museumsinsel)にそれはあります。
ハンブルグで再会したソプラノ歌手の工藤篤子さんから
「ペルガモン博物館は観ておくべきですよ。」と言われて気になっていた。
そして言われたとおり、館内に入って腰が抜けるほど衝撃を受けました。
巨大なペルガモンの「ゼウスの大祭壇」が博物館内に再構築されていたのです。
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写真でその威圧感をお伝え出来なくて残念です。
ペルガモンは、聖書にも登場する小アジアのペルガモン(現・トルコのベルガマ)です。
かつて絶大な権力と栄華を極め、後に滅びた都市です。
ペルガモン繁栄の象徴であり、ギリシャ神話の神々が祀られた「ゼウスの大祭壇」が
トルコから発掘され、ベルリンにこうして運ばれた後、再構築されていたとは知りませんでした。
ペルガモンの「ゼウスの大祭壇」に関しては、
新約聖書の最終巻「ヨハネの黙示録」に登場します。
「わたしは、あなたの住んでいる所を知っている。
そこにはサタンの王座がある。」黙示録2:13
これはイエス・キリストがヨハネに「ペルガモンにある教会の御使いに書き送れ。」と
言われた手紙の書き出しで、「サタンの王座」とは「ゼウスの大祭壇」のことでしょう。
そして、トルコからドイツに運ばれた「サタンの王座」は
アドルフ・ヒトラーのお気に入りだったようです。
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ヒトラーに仕えたことで知られる建築家のアルバート・シュピアは「ゼウスの大祭壇」をもとに
ニュルンベルクのツェッペリン広場に舞台をつくり、ヒトラーの演壇を舞台中央に作ったことは有名です。
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後にニュルンベルクスタジアムはナチスの集会に用いられるようになっていきました。
聖書に記された史実、そして現代史、今自分自身の前にそびえ立っている
2000年以上昔に滅ばされたはずの祭壇が語りかけてくるものが、一つの線で繋がり
僕は畏れを覚えたのでした。
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投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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