1974年に制作されたRCサクセションの超名盤「シングルマン」の
ジャケットに採用されていた図版
中学生の時にこのアルバム(アナログ・レコードだった)を手に入れたとき
とても不思議な気持ちにさせられた覚えがあるのだが、この図版の出所
を知ったのは美大生時代、教職免許をとるために受けていた造形心理学の授業だった。
「幼児児童絵画統覚検査図版」とよばれる、子供の精神分析のための図版で、
心理学者のマレーによって提唱され、投映法(投影法)とよばれる心理分析に用いられてきました。
様々な解釈が出来る情緒的な場面の絵はすべて擬人化された動物が登場し
クライアント(子供)にこの絵から受ける印象を自由に語らせるのです。
今では廃れてしまった精神分析法なのですが(今でも採用されている方いましたらスミマセン)
この図版を、レコードのジャケットにしたいと思った忌野清志郎の心理も興味深いですよね。
皆さんはこの絵を見て、どのような感情が喚起されたでしょうか?
私たちが「みた」と信じているものはある面で、自分の心理の投影(解釈)
であるといえるようです。
だけれど、「この絵をこう解釈したあなたは、こういう人ですね。」と
ステレオタイプに断定されたり、カテゴライズされたくはないですよね。
そのあたりが、ロールシャッハ・」テストなどに代表される
投影法をもちいた心理・性格・人格検査の衰退理由だと思います。
←あなたが、そこにいてくださる証として