19980702

期末試験1日目。一限目の「物理」の試験監督は、我が2年2組にあたっていた。
試験の間だ、静かに、机に向かっている彼らを眺めながら、文化祭の向けて、彼らに
対して自分がどの様な役割を果たすべきなのか、考えていた。
自分の中のネガティブさを、なるべく追い出して考えたい。
穴亀は来なかった。後で、母親から電話があった。
校門の前までは来て帰ってきてしまったのだそうだ。
学校に足を踏み入れられなかったのは何故だろう。
試験終了後、美術部のミーティングをした。
合宿と、文化祭のポスター・夏休み中の活動など。
いじめの謹慎明け後、はじめて1年の女子二人も加わった。
というか、あえて僕の方から声をかけたのだ。
いじめの際、偽ラブレターを書いた鰐沢は、合宿の話や、
文化祭ポスターの話をするときも「それは強制ですか?」と僕に訊ねたた。
僕はその問いに少し驚いて、彼女の目を見たときに「病んでいる目」だと感じた。
「どうして、そういう発想になるのだろうか?部活に、強制なんてあり得ない。
こには、美術をやりたい人間が自主的に集まり、顧問はそのサポートをしているにすぎない。」と、
鰐沢に答えると、彼女はうつむき加減にうっすらと笑った。
その顛末を、鰐沢の担任の安藤さんに話した。
うんざりしたように「もう、あいつに関わるのやめましょうよ」と安藤さんは言った。
「全てに打算的なところがあって、部活も進路のために所属してるんです、
謹慎の指導にも、何の手応えも感じられなかったんです」と吐き捨てるように続けた。
竹中直人の「東京日和」を全部観た。「写真」への「映像」のオマージュ。
結構良かった。巷では、どんな評価を受けたんだろう。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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