19980630

期末試験が2日後と迫っているのに、依然、学校に現れない穴亀君(仮名)に電話をした。
「元気?」
「..元気です」
「もうすぐ、試験だぞ、どうする?」
「行きます」
「そうか、教科書とかはあるの?」
「学校です」
「・・・だいぶ、各教科の欠時がかさんできちゃったな、わかるよね」
「はい」
「法定時数を、欠時が越えちゃたら手遅れになるんだ」
「はい」
「卒業したいとは、思ってるんだよな」
「思ってます」
「毎日学校に来いとは言わないけど、卒業したいなら、
やらなきゃいけないことと、自分とのバランスをとらなきゃいけないな」
「はい」
「2学年と、1学年の時のクラスの雰囲気って変わった?」
「変わりません」
「クラスで、イヤなことってあるか?」
「いえ、無いです」
「誰とよく話す?」
「猿見君とか」
「猿身が心配してたぞ」
「はい」
「猿身と、電話で話したりするか?」
「一度あります」
「毎日、家にいるのか?」
「はい」
「何してる」
「何も」
「明日は、試験の前日で、後は9月まで授業無いんだから、
試験範囲も分かるから、登校すると良いと思うけどな」
「..はい」
「教科書だけでもとりにおいで」
「はい」
「又、話そう」
「有り難うございました」
彼は、質問に答える以外の話は絶対しない。
だから、こちらが質問続けることでしか、会話(?)は成立しない。
自分が、彼に問いかけた言葉の無意味さを振り返り、
自分がアホ教員に思えた。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

コメントしてください

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です