ハンブルグ美術館で濃厚な常設展示を堪能した後カフェで一服
カフェから地下の通路をたどって、現代美術館へ移動出来るようになっている。
この通路のために、ジェニー・ホルツァーがインスタレーションを設置
電工サインに流れる言葉がドイツ語だったので、メッセージを受け取れなかったのが残念
現代美術館の常設展示も充実していて、シグマール・ポルケといった
ドイツのモダンマスターズの作品も当然コレクションされていました。
そして、注目すべきは「Mahjong」と題された中国のアートを紹介する企画展
スイス人の美術収集家、Uli Sigg,が集めたコレクションを展示
ヨーロッパでは中国経済の発展は、多くの人々の最大関心事
時に驚異すら感じる中国を、美術を通して検証しようという
企画展示の意図が明確に伝わってきました。
未だ残る共産主義的な体質と急激な資本主義の流入
それによる社会的なひずみ、経済的格差や環境破壊
都市と地方の格差、家族形態の変化などにメスを入れています。
とくに興味深かったのは、毛沢東時代のプロパガンダ絵画
宗教を禁止し、神を否定した共産主義国に共通するのは
国民の心を一つにする術を失うというジレンマに陥ること
そこで必ず必要なのが、共通のアイコン
尊大で慈愛深き指導者の肖像画
こういったプロパガンダに美術はいつも貢献してきた。
でも「偽物」の繁栄や幸福のイメージには、いつも共通の
「嘘くさい色彩」があるというのも興味深い事実だ。
カルト新興宗教の配るパンフレットにある挿絵なんかと
色遣いや人々の笑顔の表情は似ているなと感じます。
そんなことを考えながら、展示されていた彫刻作品と一緒に
うつろに微笑んでみました。
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うつろに微笑んでるウッティーさんに笑ってしまいました。
>「偽物」の繁栄や幸福のイメージには、いつも共通の「嘘くさい色彩」があるというのも興味深い事実
確かにそうですよねー。
エホバのパンフレット、その他の新興宗教のあの挿絵などなど・・・
すごく嘘くさい色彩だからこっちは安心してしまうんだけど。
>みのりん
音楽にも霊的な「贋作」がありますよね。
本物と偽物を見抜くのは時に難しく感じますが
一番良いのは「本物に触れていること」だと
以前、ブランドの偽物に泣かされている
輸入業者さんが言っておりました。