19980521

朝はMのバイク登校に関しての自宅謹慎の申し渡しから始まった。
校長室には、すでに保護者とともにMは来ていた。
校長は、いつものように、激して語ることはなく、Mも神妙に、訓戒を聞いていた。
僕も、短く彼に話をした。申し渡しがひととおり終わってみて気づいた。
校長室のソファーに4才くらいの双子の女の子が座ってお絵かきをしている。
Mの双子の妹。Mは、子供五人の母子家庭の長男だ。
去年は授業料の未納が、問題になった。
中間テストの初日であるとともに、遅刻者指導の初日だった。
心配していたよりも、生徒は決められた時刻までに登校してきた。
M山はやはり来なかったが、しっかりテストには遅れずに参加していた。
中間テスト終了後、ライセンス・アカデミーの西口さんと、進路講演会の打ち合わせ。
最近の特徴は、無認可の専門学校に、生徒が多く流れているのが特徴だそうだ。
たとえば、代々木A
学院やボイスアクター学院(声優養成をうたっている)、
広告などでB’Zのギタリストとかが講師に名を連ねているような、ミュージシャン養成校(?)
のようなところ等に、無批判に吸い込まれてしまう現実。
僕らの時代から、この手の学校ってあったけど、そのころよりも派手にはばをきかせている
。雑誌広告はもちろん、A学院なんてTV.・CMまでやっている。この傾向はこれからも続くみたいだ。
夜、かつて「立美」ともに浪人時代を過ごした天野君に、久方ぶりに電話をした。
今日、1年生の生徒に「先生、天野先生知ってる?中学で、習ってたんだけど..」
と訊かれ、その時にはピンとこなかったのだが、「もしかしてあの天野君が、中学で
教えているのだろうか?」と思ったのがきっかけだ。
案の定、中学で、非常勤講師をしていたのだそうだ。結構長電話をしてしまった。
彼の実家は、写真屋さんで、お父さんは、写真の修整職人として繁盛していたのだそうだ。
たとえば、写真の中の着物などに「家紋」を、描きこんだり、顔が半分しか
映ってない人の写真を、残り半分を書き足して見せたり....。
でもめっきり仕事がなくなった。理由は「PHOTO SHOP」等の、
フォトレタッチソフトの普及のためだそうだ。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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