朝7:30にホテルを出て、エルサレム城壁内の神殿の丘に上る。
ここに辿りつくためには、イスラエル兵による厳重なセキュリティ・チェックを通過しなければならない。
そして、神殿の丘は、宗教的にはイスラムによる管理下にある。
彼らを、無理解から刺激することのないよう、きめ細かな配慮を必要とする。
しかし、この丘の治安維持は、武装したイスラエル兵によって行われている。
そして、世界中からキリスト教徒たちが集まってくる。
ここはユダヤ教、キリスト教、イスラム教も信者にとっての共通の聖地なのだ。
だが、ここではユダヤ教徒の姿はあまり見かけない。
かつては栄華を極め、今は姿かたちを消したソロモンの神殿にある至聖所を、誤って踏んでしまうことを彼らは恐れているのだ。
でも、街の中では、ここに再び神殿を建設することを願うポスターを目にする。(その準備は進められている。)
イスラム教徒は、ムハンマドが天に昇った場所だと信じ、岩のドームと呼ばれるモスクで礼拝を捧げに来ている。
キリスト教徒たちは、この丘からオリーブ山を見上げ、キリストの再臨を待ち望んでいる。
そして猫たちは、自分の庭であるかのように、この丘を優雅に歩いている。
猫には、国境も、宗教もないのだ。