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毎年恒例のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による「ニューイヤー・コンサート」
ウィーン楽友協会大ホールで、今年指揮をしたのは小沢征爾だった。
日本人指揮者では初めてということで、渡欧する直前に彼が
NHKのキャスターからインタビューを受けている様子をテレビで見た。
そのやり取りはとても興味深く、彼の言葉は僕の心に深く刻まれるものとなった。
キャスター:
ウィーンの批評家からは、西洋の音楽を理解することは根本的に、
日本人には不可能なのではないのかという声も聞こえます。
小沢征爾:
僕は、たとえばモーツァルトやバッハの音楽に触れるとき、
それは人間が造った音楽だとは思えないのです。
彼らの自我や存在を押しつぶすようにしてどこか上から
降りてきたものなのではなかったかと思うのです。
真の美というのは、たとえばどこの国においても夕日の美しさが
人の心を揺らすような、普遍的なものだという仮説をもっています。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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