夕刻に公園へ、西陽が樹木に長い影を与えている。
ハンナは地面に体をこすりつけ、踊るようにして春を感じている。
羨ましい。自分も服を脱ぎ捨てて、隣で同じようにしたいと思うが
通報されるといやなのでやめておく。
震災の津波から9日ぶりに救出された80歳のお婆さんと16歳の孫のニュースを見た。
倒壊家屋の下での夜は零下の日もあったはず。
何よりも生きる力となったのは「一人でなかった事」と、お互いを生き延びさせたいという
愛ではなかったかと考えた。他の生存者もまだいるかもしれない。発見されるよう祈る。
10年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。