午前中、ルーブル美術館へ、サモトラケのニケを見上げると美大の石膏室を想い出します。
ラボルトも十代の頃、何枚デッサンしたことでしょうか。
ミロのビーナスも、通過儀礼のように描かされました。オリジナルはやはり美しい。
マルスはこんなに美しい全身像なのに、胸像になって日本中の日大予備校で
受験生たちを今も悩ませているのでしょうか。
何故、あの頃の僕等がギリシャの神々を死ぬほどデッサンしなければならなかったのかは
未だに謎ですが、世界中でこれらを最も巧くリデッサンできるのは間違いなく日本人でしょう。
麗しのモナリザさんは、今日も人混みの彼方
人波をかき分け近づくと、防弾ガラス越しにこちらを見つめ、優しく微笑んでいました。
あら、ハンナさん。いつのまに絵のモデルになっていたのか。
午後はバトー・ムッシュに乗船しセーヌ川遊覧、アメリカからのお客さんをご案内する
ベタな観光ルートを辿っていますが、何度見ても溜息が出る程の美しい景色ばかりです。
川を渡る冷たい風で冷え切った体をカフェのショコラを啜りながら暖をとり
夜は13区へ繰り出し、ベトナム料理屋さんおフォーで再び体を暖めました。
11年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。