深夜、生まれ育った街を、深海魚のようにステーション・ワゴンで徘徊していると、
郊外の憂鬱や孤独をスキャンしているように感じる。
ふと、Pet shop boysの80年代の曲[Suburbia]のサビのフレーズが頭の中でループする。
Let’s take a ride, and run with the dogs tonightIn Suburbia
(車に乗って行こう、そして今夜は郊外で犬たちと走り回るんだ)
I only wanted something else to do but hang around
I only wanted something else to do but hang around
I only wanted something else to do but hang around
I only wanted something else to do but hang around
(うろつく以外に何かしたかっただけなんだ)
24時間営業の街道沿いのネットカフェのそれぞれの個室からは、いろんな音が漏れている。
キーボードを物凄く速いスピードで打ち続ける音
うどんを啜る音、携帯で小声で話し続ける声、鼾・・・
時間を問わず、なんでも手に入るのに、ひどく心が乾く気がするのは何故だろう。
時差ボケでうまく寝付けないせいなのか、生まれ故郷にいるのに、旅を続けている気持ちだ。
10年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。