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M神さんが主宰する「ものづくりにおける創造性の育成」と題された研修会を
朝からサポートする。
工業系の研修だから、未知の世界を覗くようで前から楽しみにしていた。
特許申請代行事務所の方を講師として招く。
工業所有権の基本的な部分から、アマゾン.ドット.コムのワンクリック特許や凸版印刷の
マピオン特許などの事例を交えた最新事情までのレクチャーは興味深い内容だった。
「オタク的な情熱を持った人材の創造性がもっと教育現場で尊重される
必要があるのではないか」という講師の意見に対し、出席者の中学校教員から
「じゃあ、どんな授業が望まれるのか?」という質問が出されていた。
「おいおいそれを考えるのが僕らの仕事じゃん。」なんて危うく声にだしそうになる。
午後は三鷹に移動して、東京電力の実験住宅展示場へ。
省エネを追求した、いわゆるエコハウスと介護者の立場から設計したバリアフリー住宅をみる。
最新のバリアフリーをうたった施設の設計を見るたびに
介護する側からの合理性が追求されすぎているように感じる。
例えば、ベッドから寝たきりの人をリフトで吊してトイレからバスルームまでぐるっと回って
入浴と排泄をすましてベッドに帰ってくる。
そんなパーフェクトな設備を見せつけられたりすると、
なぜかいつも腑に落ちないような気持ちになる。
要介護者はまるでコンテナーみたいだ。
自分はこんな設備の恩恵を受けるくらいなら早く地の塵に帰りたいと願ってしまう。
魂をおいてけぼりにした技術などいらない。
研修も無事終了し、M神さんのお誘いで武蔵境の「庄や」で乾杯
M神さんから、「ものづくり」が軽視されつつある切実な危機感や
今回の研修に対する思いが聞けてちょっと嬉しくなった。
「もの」が崇拝される時代から、それをつくりだす「ひと」や「おもい」が
もっと尊重される時代へと、少しでも変えていくことできればいい。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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