カレンダーに従って、仕事をしなかった。
土曜の夜に、Kとクラブチッタ川崎へ行く。
途中、二人にとって懐かしい友人と再会した。
ほとんど18年ぶり、そんなに時がたったのか。
ヘキサノンのレンズの前で3人並んでセルフシャッターを切った。
彼が撮ったモノクロの赤外線写真をみせてもらう。
雪の夜のように、輪郭が際だった夜の樹木
ぴしゃりとした静寂を感じる写真だった。
クラブチッタ川崎は子供たちが溢れていて正直、僕とKは閉口した。
ロッテルダム系のビートではうまく体が揺すれなかった。
ダンスフロアでヨースケと会いバックステージへ行く。
楽屋ではDJたちの目が、既に溶け出していて遅れて飲み会の席に参加したような気分になる。
なんだか居たたまれないので、そそくさと二人で会場をあとにした。
Kを家まで送り、三宿に戻るともう夜が明けていた。
布団に潜り込んで毛布を体に巻き付けても、感覚が冴えたままでいる。
鏡を覗いてみると、瞳孔が大きく開いていてコビの目に似ていると思った。
気がつくと、自分の意志とは関係なく奥歯に力が入りすぎている。
ゆっくりと体を伏したまま音を絶やさないようにしてリラックスした気持ちに戻り、
目だけを閉じた。