今日のミラノは、エピファニア(Epifania)と呼ばれる国民的な祭日
キリストが誕生したのち、東の国の博士たちも拝みに来たことを記念する日です。
今日で、大聖堂前のクリスマスツリーも片づけられ、ミラノのクリスマスシーズンが終わります。
そんなおやすみの日、Kさんと一緒に、ミラノのレアーレ宮で行われている
セザンヌ展を観に行きました。
セザンヌは、僕が高校生の時に、油絵を始めたいなと思ったきっかけとなった絵描きで
どこかで「下手だなー。」と思いながらも、強く惹かれる、そんな、実に不思議な作家です。
展示は充実していて、一点一点を観ながら、彼が捉えたかったことは何だったのかな
と考えました。きっと、物質を再現し説明することではなくて、その時にしか捉えられない
空気のようなものなのだろうか、と思いつつ、彼の色彩に惚れ惚れとしました。
展覧会ののち、Kさんもご一緒に、いつもの公園を愛犬ハンナと散歩
西日の美しさも、冬の木立も、すべては確かに過ぎていくもので、絵画として残したい。
そんな画家の欲求が、自分の中にも消せずに残っているな、などと、心の中で感じました。
その後、家に戻り、さらに休日気分を堪能しようと、DVD上映会、自らのコレクションの中から
「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」を観ました。Kさんは、初めて観られたとのこと
僕は映画館を含め、三回目でしたが、単に社会的、歴史的な意義以上に、映画としても美しく
そして強いメッセージをもった映像だなと思いました。すべての人にお勧めしたい映画です。
その後皆で夕食を分かち合い、先ほどとはうってかわって「滑らない話」のDVD等を観て
馬鹿笑いしたりながら、休日の夜は更けていきました。
10年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。