20010908

かつてあなたを陵辱し、その尊厳すら踏みにじった遺伝子は
やがて僕の血液となり、今も体内の奥深くに浸透している。
それなのに何故、あなたは僕が飢え渇いた時
温かな食事を整え、遠い井戸まで水を汲みに行こうとするのか。
僕の目の前に積まれた炭火は、壷の中の金属を溶かすように
僕の魂に、赤々とした熱と光りを放ち続けている。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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