七月のメメントモリ

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2011年7月19日原田芳雄さん没、とても好きな俳優だった。
二年前のドラマの『不毛地帯』では、野心的で柔軟な経営者が、
年齢を重ねるごとに懐疑的で硬直化していく心のさまを見事に演じていて、
役者としての円熟を見せつけられた。
「男性は年をとるごとに格好よくなる。」という見本のような役者さんが世を去り寂しい。
2011年7月27日、音楽家のレイ・ハラカミさんが亡くなられた。
彼の紡ぐ電子音楽の世界観が好きで、尊敬していた。
そして彼の新作がいつも楽しみだった。
同世代の才能が、こんなにも早く地上の旅を終えてしまったことをとても寂しく思います
同じ日に、元メジャーリーガーの伊良部秀輝さんが自らの命を絶った姿で自宅で見つかった。
詳しい事情は分からないが残念。残された人に慰めがありますように。
自死の一か月前に【SPA!】のインタビューに伊良部さんは、こう答えいていた。
「日本に帰りたいです。英語も話せないし。もし話せたとしても日本がいいですね。
テレビ番組も面白いし、四季もあるし。松本人志さんとか面白いじゃないですか?」
彼は僕と同じ年、同世代として彼の栄光と挫折を見てきた。
42歳というのは男にとって30代とは違うギヤにシフトチェンジを試みる年齢、
だけどうまくいかない時があるんだ。
父親に生前、一度だけ言われたことがある。
「お前は才能も知恵もある自慢の息子だ。でも、仮にお前が重度な障害などで
一言もしゃべれなかったとしても、同じように愛した。」
父が死んで三年目、今その言葉の意味が分かる。
めちゃくちゃな親父だったが、生きていて欲しかったと思うことが最近よくある。
生きてさえいてくれればいいんだよって。
12年前の今日
banner_01.jpg←今日もそこにいてくださってありがとう。

投稿者:uchimura_it|Comments (0)

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