西武新宿線の新井薬師前駅、南口を下りて商店街を抜けたところに
僕が13歳の頃から、日曜日ごとに通っていた教会がある。
帰国する旅に気が付いているのだけれど、駅前のお店が一軒一軒とシャッターを下ろしている。
昔、この通りには「オリッサ」という、とてつもなく美味いカレー屋があったのだけれど
とっくの昔に無くなってしまった。記憶の中にだけあって、二度と出会えないあの味
駅前商店街に最近元気がないように思うのはちょっと心配だけれど
教会は今日も立ち続けている。
メッセージを取り次ぎながら、教会もいつも「新しい皮袋」になっていかないと
「新しい葡萄酒」は注がれてはいかないということを肝に命じています。
礼拝後、Y牧師とM神学生と共に落合の隠れ家的カフェ、Cafe 傳 (カフェ・デン)へ
ここはなんとも素敵な建築様式の集合住宅の一角に、ひっそりと佇んていて不思議
アパートメント傳(でん)は、東京建築賞の最優秀賞を受賞した泉幸甫さんの設計で
土壁の外壁や、パティオ、水盤、円柱がならんでいる等、ほっとする光景を眺めながら
美味いブレンドが飲める、中野界隈では稀有な場所です。
カフェの中のブルーの仕切り壁は、アンティコ・スタッコと職人の間呼ばれる
大理石粉末を使って、こてで塗り込むイタリア式の壁塗り技術です。
僕はこの様式の壁を見ると、とてもリラックスします。三人でしばし、静かな時間をもちました。
10年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。