所属校へ赴き、雪かきによく似た仕事をした。
誰かがそれをしないと屋根がぺちゃんこになる。
そんな類の仕事だった。
夜はパスタを茹で夕食をとった。
珈琲を入れているときに、通勤定期の期限が切れることを思い出し
夜の街に定期券の更新に出向いた。
本当は、週明けの朝でも良かったのだがなんとなく出かけたいような気分だったのだ。
土曜の夜の街は、人がごった返していた。昭和記念公園でイベントでもあったのだろうか。
駅へ向かう人々が列をなしている。
フォークギターを持って路上で歌う二人組を少女達が取り囲んでいて、
車椅子の青年が道をふさがれて立ち往生していた。
そのまま家へは帰らず日産の村山工場の方へハンドルを向けた。
もうすぐこの工場も消えてしまうのか。
夜のコイン洗車場へ車を入れる。
水銀灯の下には、たくさんの車が並び若いカップル達が車を磨いていた。
ベンツのメッシュ型のホイールを丹念に歯ブラシを使って磨いている様子が面白くて
ぼんやりと眺めていたら怪訝な顔をされた。
もう少しだけ遠回りをしながらADIEMUSの新譜を、ヴォリュームを上げて聴きながら
家路につく。そんな土曜日だった。