今週は、研究所の施設公開に伴い休日出勤になるため、代休だった。
引っ越し関連で、平日にしか出来ない諸手続が残っていたので一気にこなす。
住民票を取るために、役所へ行く。
役所のロビーで、動物の避妊手術や飼い主に「最後まで責任を持って飼って下さい」
と呼びかける、啓発キャンペーンをやっていた。
そんなに、途中でペットを捨ててしまう飼い主って多いのだろうか？
そのコーナーでは、動物愛護団体による「捨てられた動物たちの行方」
と題された、写真展が開催されていて思わず足を止めた。
保健所などから引き取られたペットの多くが化粧品会社や、製薬会社、ケミカル会社の
動物実験に使われている様子が、伝えられていた。
ストレス実験で、何度も足をハンマーで粉砕骨折をさせられるビーグル犬。
眠れないように、足下まで泥水を張り猫に食事を与えずに行う臨床実験。
目を覆いたくなるような写真ばかりなのに、人間を責めることなく、ただ助けを求めるような
物言わぬ動物たちの眼差しが、網膜に焼き付いてしまった。
僕自身、きっとこんな犠牲の上に成り立った便利な文明社会にあぐらをかいているのは
承知しているつもり。だけれど本当に僕たちには動物たちの生命をここまで踏みにじる
権利なんて与えられているのだろうか？
なんだか、取り返しのつかないことを人間はし続けているような気がした。