ブルターニュ地方の玄関口と言われるレンヌ(Rennes)という街に昨夜から滞在していました。
朝、この街を去る前にサン・ピエール大聖堂を訪れました。
内部は、ギリシャ神殿のような様式を取り入れながらも、洗練されたネオ・クラシック様式です。
フランスの建築は(美術も含めて)ギリシャやイタリアのオリジナルを美味く融合させて、独自の
表現に昇華させることが本当に上手だと感じます。
美大生時代に教授達からは、もし欧州に留学するならばグラフィック・デザインは英国か
オランダへ、プロダクト・デザインを学びたければ北欧へ、立体造形や美術のオリジナルを
学びたければイタリアへ、現代美術の世界に身を投じたければドイツへ、そして表現全般を
身につけたければフランスへ行けと言われたことを思い出しました。
その後、ディナン(Dinan)という、中世の面影を色濃く残した港町を訪れました。
15世紀の木骨組の家が、時をとめたまま建ち並んでいて、忘れがたい景色となりました。
小高い丘の上にある、城壁に囲まれたこの町の石畳の坂道を下っていくと
静かな港に辿り着きます。この街に何日も滞在して、スケッチをしたいなと考えました。
亡き父は、同世代の絵描きの多くがそうであるように、フランスに強い憧憬を抱いていました。
ノルマンディーの草原に野生の馬を観たときも、この港に立ったときも、父に見せたかったな
とおもいました。
「もし父が、この旅に同行していたら。」と、あらゆる場面で想像してしまいました。
少年のように目を輝かせて、スケッチブックを片手に歩いている父の幻影を幾度も見ました。
10年前の今日
←今日もそこにいてくださってありがとう。
歴史の中に生きている町という感じですね。
とても素敵^0^
猫の置物ですよね^^;
本物の猫が見ているのかと思いました*^-^*
>miedon
猫は置物です。陶器でできていますが
窓際での目線の配置とか、とても良いですよね。