ヲノさんから、彼自身がプロデュースする冒険王
のインビテーションを頂いていたのでclub SIMOONへ
まだ客足が満ちていないダンスフロアには
カスガアキラの紡ぐビッグビートが溢れだしている。
乾いているのに重厚で、深い部分を突いてくるキックに
僕は無防備に体を委ねることができた。
彼は本当にアーチストなのだと思う。
その後繰り広げられたデカダンスにはあまり夢中になれないでいた。
ドラッグクイーンやストリップダンサーが縦横無尽に舞っている様を見ても
箱の中はひどく窮屈に思えてしまい、急に夜の空気を吸い込みたくなった。
自転車で夜明け前の道玄坂を一気に駆け上り我が家の寝床に、そのまま転がり込んだ。