のっぺりとした日常をトレースする。
惰性で授業をこなしてしまったような日を、
形容する言葉が見つからない。
美術室の上は、音楽室になっている。
授業の間、音楽室から繰り返し聞こえてくるポール・モリアの「恋は水色」。
憂鬱になる。
ポール・モリアは、ビジネスホテルの廊下に敷き詰められた
赤いカーペットと、消毒がきいた部屋の臭いを思いださせる。
よく、B.G.Mの有線でかかっているからだろう。
関係ないけど、リチャード・クレーダーマンを不意に聞いたときにもブルーになる。
幼い頃、母が和文タイプの内職をしながら1日中つけていたAMラジオから良く流れていた。
あと、近所の床屋とか。
とりあえず、あまり素敵なイメージを喚起してくれないようなので
この頭にこびりついたメロディーを早く消してしまおう。
「恋は水色。」