明け方からずっと雷鳴が轟いている
研究成果の中間発表会まで一週間をきった。
あら探しの得意な聴衆を前にパワーポイントがフリーズしてしまいプレゼンが中断してしまう。
そんな夢をみた。
少し神経質になっているのだろうか、昨夜もおかしな夢で目が覚めたのだ。
戸口の外に誰かの気配を感じて覗き穴から外の様子を伺おうとしたら、
扉の外側から額をぴたりとつけて、逆に覗き穴からこちらを覗いている人がいた。
男か女かも判別できないそのシルエットはひらりと体を翻し、そのまま走り去っていった。
驚いた自分の声で目を覚ますと胸元で眠っていたコビが心配そうな表情で僕を見ていた。